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zoom RSS 博物館紀行 その2 横須賀市立自然・人文博物館

<<   作成日時 : 2005/11/25 23:29   >>

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お昼すぎに勝浦を出発して、約2時間。東京につきました。
ここで、大きな荷物はコインロッカーに預けて、軽装備で横須賀に向かいました。
まずはJRで品川、そしてそこから京急で横須賀中央へ。50分くらいで、到着しました。

ここはまったく未知の土地。

とりあえず、駅前の地図を頼りに博物館を目指していきました。
坂道を上がって行き、歩くこと15分。無事に博物館に着きました。
博物館の見学は無料だそうで、自由に中に入れます。さすが伝統ある博物館。展示もその歴史がうかがえます。自然科学系の展示では三浦半島の自然を中心として様々な分野を横断する展示でした。今はハンズオン等新しい展開を見せている博物館の展示ですが、もう一つ大事なことは、「見た」だけでわかる展示。この形態はすでに古いという人もいますが、この流れを組みつつのハンズオンでなければきっと来館者に意図は伝わらないと思います。そういう意味では、博物館展示の基礎を教えてくれるものでした。また、ここのオリジナルである発光生物の展示もとても興味あるものでした。ホタルの光周期の機会が壊れていたのは残念!!

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さて、1階、2階の自然科学、人文科学の展示を拝見した後は、3階の特別展示室へ。
昨日、千葉県立中央博物館のKさんから教えていただいた特別展が今日まで行なわれているのです。テーマは「三浦半島にすむ昆虫からのメッセージ −身近な自然、今昔−」。三浦半島は三方を海に囲まれた場所に谷戸田、丘陵地などが複雑に入り組んでいる場所なのですが、そこに生息している昆虫にも大きな特徴があったそうです。ところが、近年では生息地の改変や外来生物の増加などによって様々な変化を遂げており、ここ十数年で見なくなってしまった昆虫がかなりいるんだそうです。今回の企画展は以前の情景と当時採集された貴重な標本などの展示を通じて、三浦半島の原風景と現在の危機的な状況を伝える目的で開催されていました。僕の場合は魚で同じような研究をしている訳ですが、同じような視点で取り組まれており、展示だけでなく、研究の方向性などもs考えさせてくれるものでした。

じっくり見た後、となりの昆虫写真ギャラリーを覗いていると、ある人に声をかけられました。地元の昆虫研究会の方で、先ほどの特別展をこの博物館のスタッフの方と共に企画された方でした。僕自身も正体を明かして、色々と会話が弾んだ上、もう一度特別展を詳しく解説してくださいました。この展示は三浦半島の昆虫を研究されている方々の30年の成果の結晶であるということ、そしてこのために1年7ヶ月かけて準備を進めてきたことを聞いて、博物館と地元の研究者達の強いつながりと想いで完成されたものということを教えてくださいました。ウチの博物館は歴史も違いますが、こういうパートナーシップを築いていける博物館がとてもうらやましかったと同時に刺激になりました。

ショックだったのは、三浦半島で、ここ数年アジアイトトンボが確認されていないということ。普通にいると思っていたトンボでさえ、ここまで改変が進んでいるということも知らされて、その保全と復元の早急性が伺えました。また、この展示は市内をはじめいろいろなところで行なって欲しいなと個人的には思っています。

さて、そうやって話をしていたら、そろそろ閉館の時間だとか。で、おいとましようと思っていたら、特別展がすべて終わったということで、館長のHさんが来られました。ちょうど僕も話をさせてもらう機会に恵まれ、そのまま館長室まで招待してくださいました。Hさんは魚類の研究者でもあり、僕も名前はよく知っておりました。ホンマに奇遇でした。
Hさんは、子供の頃からここの博物館と関わりがあったそうで、それを示すかのように要覧に掲載されていた昭和30年の写真を指差して、「これが僕だよ」と教えてくださいました。そして、学芸員になったときは、日本で魚類専門の学芸員は4人(あとの3人はみんな国立科学博物館)だったことや、そのうちの一人のN氏(大家中の大家である人)から魚類標本の作り方を教えてもらったという思い出話をしてくださいました。そして、ウチの博物館との刊行物交換も快く応じてくださいました。あっという間の時間だったのですが、非常に有意義な時間をすごすことができました。Hさん、本当にありがとうございました。

無事にこれで2館を回ることができました。どちらも大収穫で、僕自身にとっても良い経験になりました。

その後、また電車を乗りついで、東京へ。御茶ノ水でT大学のたかがぁさん雅さん、大学の先輩でもあるコージさん達と再会して、一緒にご飯を食べました。地元の話をしたり、僕が博物館に入ってからの笑い話をしたり、研究の話をしたりと、限られた時間だったんですが、楽しい時を過ごすことができました。御三方とも、とても精力的で、色々と研究のモチベーションも上がってきました。普段はなかなか学会等でしかお会いできなかったので、とてもよい機会になりました。皆さん論文等で忙しいようですが、お互い頑張りましょう!!

3人と別れて地下鉄で東京駅へ。東京駅ではかぼすに教えてもらった資○堂パーラーのチーズケーキを発見。かぼすと博物館にお土産で購入しました。高いけど、どんな味がするんだろう?楽しみだ。

新幹線はのぞみ。車中では、ここん所ずっと移動中にやってるm-urabeさんの論文のチェック。ずーっと考えながら、僕なりのアイデアを書きこんでいきました。もう少しで完成しそうです。ぜえぜえ。この後は自分用の論文もチェック。むむむ、まだ完成までにはだいぶ時間がかかりそう・・・。
そうこうしているうちに、名古屋に到着。しばらくしてこだまを待ってから米原へ無事つきました。

やれやれ、これで一週間の大移動が終わりました。今年になってからなかなかよそへ行く機会がなかったので、とっても楽しく、そして収穫のある一週間になりました。さて、明日から博物館頑張ろう・・・。

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